3月14日(水)の予算特別委員会質問
県議会の予算特別委員会(大野久芳委員長)が3月14日(水)に開かれ、自由民主党議員会の予算特別委員4氏が質問に立った。朝一番の質問者に神田県議(滑川市)が質問を行い、続いて、田畑県議(富山市)。午後からは、渡辺県議(高岡市)、高平県議(中新川郡・立山町)が壇上に立ち、以下の質問(詳細)を行った。
◆神田真邦委員◆
神田委員は、教育を蔑にする国家は滅びる。人間形成に大変
重要な時期が幼児期であり、そして、親の愛情が一番注がれ
なければならないのが幼児期だ。この時期において、親の就
労支援を優先させるなどもってのほか。景気対策でもなんで
もない。と語気を強めて、総合こども園(仮称)制度につい
ての質問をした。この他の質問は以下のとおり。
1.防災対策について
(1)避難所等について
ア)現在指定の避難場所が、津波災害の際、避難場所として妥当なのか、再検討する必要性と、その妥当性の見直しについて、所見を問う。
イ)県地域防災計画上、避難所管理要員、避難所運営委員会、避難所管理責任者、施設管理者など、いくつかの役職がでてくるが、実質的な責任者は誰が担うのか。
ウ)学校に避難所が設置された場合、学校長の役割・業務についての見解を問う。
エ)避難所運営や学校機能及び施設機能の早期復旧にあたっては、避難所管理者と施設管理者の連携が不可欠であると考えるが、所見を問う。
(2)災害への備えの充実について
ア)県の指導のもと早期に災害備蓄を充足する必要について、所見を問う。
イ)飲料水の確保策として、ペットボトル等による備蓄水確保の取組について問う。
ウ)LPガスの初期対応時の優位性を視野に入れた体制構築の考えを問う。
2.総合こども園(仮称)制度について
政府が進めようとする総合こども園(仮称)制度に対する所見を問う。
3.本県教育等について
(1)給食費納入状況、食べ残し状況とその対策について問う。
(2)富山スタンダード等について。
ア)小学校における外国語活動の充実と中高カリキュラムとの連携を図るべき、所見を問う。
イ)大学秋入学に対する県教育委員会としての見解と今後の対応を問う。
ウ)ハトムギ栽培技術の確立や種子の生産、広域的な栽培指導体制の構築と今後どう取組むのか。
(3)総合型スポーツクラブへの支援等について
ア)海洋高校跡地の運営母体となる総合型スポーツクラブへの引き続きの県の支援について、所見を問う。
イ)なでしこリーグに参戦できる女子サッカーチームの創設を視野に入れた女子サッカーの支援体制の整備を進めるべきと考えるが、所見を問う
(4)児童生徒の減少と学校再編等について
ア)今後の児童生徒の減少見込みとそれに伴う学校妥当数について、所見を問う。
イ)空き教室の有効活用が必要と考えるが、現在の利用状況も含め、見解を問う。
ウ)5校が閉校した県立学校における前期学校再編についてと今後の再編に向けた所見を問う。
◆田畑裕明 委員◆
田畑委員は、冒頭、ロンドン五輪の男子マラソン代表に決まった藤原新選手について、藤原選手の妻子が富山市に居住と言うこともあり、県内での練習もよくされているとの報道があった。特に今年の元旦は、「げん担ぎを兼ね呉羽丘陵を東京マラソンへの練習の一環として走っていたと述べ、この夏のオリンピックに向けて、じっくりトレーニングを積んで立派な成績を残してもらいたいと、大きな期待を寄せた後に質問を行った。
1.TPP参加について
TPPへの参加による県内建設業への影響について、どのように考えているのか。
2.並行在来線について
(1)JR北陸線の駅舎の耐震化、バリアフリー化の対応状況について問う。
(2)JR北陸線の踏切や駅舎などの施設には、老朽化等により整備、改善すべきものに、今後どのように対応していくのか、問う。
(3)鉄道資産譲渡交渉に関し、本県が必要又は不必要な資産として判断する基準は何
か、これまでの交渉の成果、経過を含め、問う。
(4)今夏設立される第三セクター会社への県民個人からの出資を募るなどの取組を検討すべきと考えるが、どうか。
(5)第三セクター会社の代表者は民間人が適切だと考えるが、構想はあるのか。
3.地方への権限移譲について
第2次一括法のうち基礎自治体への権限移譲については4月1日から施行されるが、県及び県内市町村の対応状況について、問う。
4.公園施設の長寿命化計画等について
(1)「公園施設の長寿命化計画」の対象となる公園や整備計画の期間などの内容を問う。
(2)公園の老朽化した施設を修繕するだけでなく、多様な社会ニーズに対応した公園施設に再整備すること必要と考えるが、どうか。
(3)五福公園の施設の現状を踏まえ、今後どのように対応していくのか問う。
(4)富山大学地域生活研究会がLRTを富山大学へ延伸するため、五福公園の県有地を活用することについて、公園を管理する県はどのように考えるのか。
5.県産農産物の輸出促進とアンテナショップについて
(1)アジア諸国へ県産農産物等の輸出を積極的に進めるべきと考える、現状はどうか。
(2)これまでの県産農産物等の輸出の取組みの評価と、今後の対応について問う。
(3)東京アンテナショップの課題をどのように捉え、機能強化に取組むのか。
6.防災対策について
県内中小企業におけるBCPの策定の状況と計画策定に対する支援の取組について問う。
◆渡辺守人 委員◆
渡辺委員は、県債残高の見通しや、人口構造や産業構造の変化にあわせた都市計画制度の運用などの都市計画における市街化区域・市街化調整区域の区域区分や用途地域等について質問した。その他、富山県ものづくり研究開発センターのさらなる発展に期待を寄せるなど、全部で16項目の質問を行った。
1.行財政問題について
(1)今後の中長期的な県債残高をどのように見通しているの
か。
(2)公債費負担の適正化について、今後どのように取組んでいくのか。
(3)外郭団体の見通しや指定管理者制度の導入、それに伴う経費縮減効果について問
う。
(4)PFIや市場化テストの導入状況と進まない理由について問う。
(5)一層の財政健全化への取組む決意を問う。
2.中心市街地の活性化について
(1)都市計画における市街化区域・市街化調整区域の区域区分や用途地域等については、乱発開発を防ぐ役割を果たしてきたと考えるが、どう評価しているのか。
(2)中心市街地の活性化は、都市計画の観点から人口増加策が不可欠と考えるが、どのような施策が考えられるのか。
(3)高度化資金について
ア)これまでの高度化資金の貸付状況とその延滞状況はどうなっているのか。
イ)高度化資金返済負担が商店街活性化の障害となっているが、現状をどう受止めて
いるのか。
ウ)償還猶予の弾力化など救済措置を国に働きかけるべきと考えるが、所見を問う。
(4)高岡市の中心市街地活性化基本計画について
ア)第1期計画の成果と未実施となった内容、その理由について問う。
イ)第2期計画について、その特色や目標とするところについて問う。
ウ)第2期計画の実現について、県の積極的な支援が求められるが、所見を問う。
3.富山県ものづくり研究開発センターについて
(1)県内外の比率や分野、現在進行している研究プロジェクトの内容や商品化の見込み
について。
(2)講習会の開催やセンターのPR広報活動に積極的に取組むべきと考えるが、どうか。
(3)新商品・新技術開発の支援や人材の育成、ナノテクノロジー技術開発など、ものづくり富山の拠点としてさらなる発展を期待するが、所見を問う。
◆高平公嗣 委員◆
高平委員は、本日最後の質問者になるが気合を入れて質問するとし、定期便とチャーター便の欠航状況や、冬期間の就航率の改善対策、空港保安委員会の取り組み、北陸新幹線開業による影響。その他、愛称のある空港が国管理空港、地方自治体管理空港合わせて全国で20、検討している空港が2つあり、空港に愛称をつける本県の取り組みなど、富山空港における諸課題について、以下の14項目を質問した。
1.富山空港における諸課題について
(1)定期便とチャーター便の欠航状況について、問う。
(2)冬期間の就航率の改善に向けた対策と今後の取組について、問う。
(3)GPSなど進歩の著しい技術を活用し、新たな着陸方法に転換できないのか、問う。
(4)空港の利用者数が減少傾向にあるが、どのように分析しているのか、問う。
(5)空港の収支が悪化しているようだが、その要因はなにか、今年度の見込みと併せて
問う。
(6)着陸料の軽減措置が歳入減の要因と考えられるが、その経緯について、問う。
(7)空港の維持運営費等の内訳どうなっているのか、コスト縮減に向けた対策と今後の取組について、問う。
(8)空港ターミナルビル株式会社の長期借入金の状況とその返済計画について、問
う。
(9)中国人の男性研修生と見られる人物が行方不明となった問題があったが、このような事案の再発防止への取組について、問う。
(10)北陸新幹線開業により、東京便は大幅な減便が避けられないと思うが、利用客や空港の収支にどのような影響がでると考えているのか、問う。
(11)民活空港運営法案の地方空港への影響はどのようになるのか、問う。
(12)格安航空会社(LCC)は、利用者の立場からは良いと思うが、どう評価するのか、問う。
(13)空港に愛称を付ける動きが見られ、本県でも前向きに取組むべきと思うが、どうか、問う。
(14)魅力ある富山空港にするために、どのように取組んでいくのか、問う。